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彼女とバイクで静岡まで行ったときの話です。
大阪に在住していた私と彼女は前々から予定していた富士急ハイランドをバイクで行くことにしたのです。
夕方に大阪を発ち、休憩を挟みつつ真夜中の一号線を走りつづけ明け方には無事静岡に到着。目的の富士急ハイランドを満喫しました。
帰りは宿を取りつつも行きに通った1号線を大阪方面に走りつづけ、途中愛知県に行けることが発覚したので、愛地球博に寄り道することにしました。
人が多くパビリオンもそんなに入れませんでしたが地球博の雰囲気を楽しみつつけっこう楽しめました。
地球博から出て帰路に着こうとするも1号線まで南下することをおっくうに感じた私は、地図を広げ、何とか1号線以外で大阪に出る方法は無いかと考えました。
するとなにやら名古屋付近から一気に滋賀に出れそうな道が・・・!
これならもう滋賀→京都→大阪つまり地元や!よし!このルートや!
思いもよらぬ近道を発見できたことにより若干テンションあげて地図どおりに駒を進めていきました。
そしてやがて日が暮れ始め、気がつけばあたりは真っ暗になり始めました。
確か田んぼや畑が多くなって、高い建物が少なくなり、信号だけが虚しく点滅するような田舎の雰囲気が漂い始めると、目前の闇に山の影が浮かんできた記憶があります。
まさか山道??
まぁ地図で見るところによると、ちょっとしたグニャグニャした道がひょろひょろと続いてるだけのようだったのでちゃちゃっと抜ければそこはもう滋賀だと思い軽い気持ちで道を進んで行きました。
するとだんだん周りに木が生い茂りだし、道が上り坂になってきたのです。
「やっぱり山道か・・・」
辺りの様子からすっかり人気のない両サイドが木々の生い茂るグニャグニャ道・・・つまり峠道だということが分かりました。
後ろに乗った彼女が急に震えだし「ここで会ってるん?めっちゃ怖い」と言い出しました。完全に真夜中の峠道を登っていってることに俺も少し動揺しましたが、地図では大した距離ではない、大丈夫と言い聞かせ、彼女を不安にさせないように気楽さで振舞っていました。
カーブに差し掛かるたび、アメリカンでMTのバイクはクラッチ操作のためエンジン音がリズムを取るように唸るので、エンジン音が静かになりそうになると、彼女が後ろから「お願いやからエンジンとめんといて!」と私の背中に顔をうずめてきました。
あの丑三つ時の峠道ではエンジン音だけが唯一静寂を破り心を紛らわせる要素だったのでしょう。
何度か小さく急なカーブを繰り返すうち、アスファルトの地面がコンクリート状の道に変り始め、さすがにこれはどこかへ迷い込んだかと焦りましたが、たしかに国道の標識も目の当たりにしたので、ユーターンすることはせずにひたすら峠を上りました。
一体どれくらい走ったのでしょう。。。いいかげん滋賀県出て来いよと私にもかなりの焦りが出てきました。
その時目前に何か大きな物体が見えてきました。
・・・そう。鉄塔です。
私は目前にそびえたつ鉄塔とその周りを囲むフェンスで道を絶たれ絶望しました。
行き止まり・・・。
私の中は言い知れぬ不安で満たされ始めていました。
暗闇をヘッドライトで照らしてみると右側に少しコンクリート道が続いていました。
この不自然に枝分かれした道が国道というのか・・・?疑問を抱きましたがとにかく引き返したくなかった私は、その道を行くことにしました。
すると道の両脇に変なコンクリの塊が・・・。
バリケード・・・?
なんでこんなところにこんなバリケードが・・・。
入ったらいけないってことなのか・・・?
不安は募るばかりです。
それでも引き返すことを選ばなかった私と彼女はどんどんと峠をすすんで行きました。
しばらくすると目の前に何となく煙(?)っぽいものが見えてきました。
それらはどんどん頻度を高め、濃くなってくると、やがて前が見えないくらいにまで濃密になってきました。
そう・・・視界の敵「霧」でした。
視界ほぼゼロでしかも未知の峠道。道なき道に謎の鉄塔。
ホラー小説さながらの雰囲気に私は正直「死んでもおかしくない」と思ってしまいました。
濃霧のなか月明かりしか無い峠道で止まることはどうしても避けたかったため、時速20キロ以下で進んでいると、霧のなかに一瞬何かの光がみえました。
「え!?」
っと思いゆっくり進んで行くと目の前に一瞬犬・・・よりでかいものが居ることに気がつきました。
「えー!!?何!?」
と思った瞬間、どたばたと騒音を立てながら10匹くらいの鹿(?)が散って行ったのです。これ本当です。心臓とまるかと思いました。
おそらく滅多に車も通らないので、その辺に生える草をモシャってたのでしょう。
何とかその後は霧も晴れ、針葉樹林帯のくだり勾配を進み、右手に漆黒の闇にどんよりと馴染む池を見ながら峠を抜け切りました。
もうあの時は本当に死ぬかと思いました。
夜中に行くもんじゃないです。
でも近道になったことは確かでした。・・・はぁ。文章化ってけっこう疲れますね。
長文で申し訳ないですmm
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